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- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2005/10/28
- メディア: DVD
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ボクシングはrespectを得るため、と同時に相手からそれを奪うためのものである。Frankieはジムの経営者であり、指導者でありながら、それでいいのかという疑問にさいなまれている。一時の熱狂から一生を棒に振ってしまう人がいる。Protect yourselfというのが彼のたどり着いた結論だったらしい。でも、夢がないと人間は生きていけない。夢をとるか、安全を優先するか、それをめぐって迷った挙句、最愛の弟子に最悪の結果を招くことになってしまう。そして、夢が消えてなくなったときに、人はどうすればいいのか。彼は神父に相談する。この神父には、結局日ごろの自分の説教の意味もほんとうのところわかっていない。結局、血の通った助言はできない。Frankieのとった行動は、キリスト教の立場からも、もちろん社会的にも断罪されるべきものである。でも、あの女の子にとってはいいことだったんだろう。
頚椎損傷、ALSで、四肢麻痺の状態で生きている人はたくさんいる。星野富弘さんの作品をみると、そのような状態でも救いが訪れることは確かにあるのだと思う。万人に救われる可能性はあると信じたい。でも、健常者だって同じだが、大半の人にとって、救われない可能性のほうが大きいと思う。ラジオで聞いたのだが、アメリカの場合、医療行為は全て、本人の意思で止めることができるという。医者に頼めば呼吸機のスイッチを切ってくれるんだそうだ(つまり、実はFrankieが手を下さなくてもよかったということ)。自分だったらどうするかな。この映画は考える機会を与えてくれる。考えたって、自分でそうなってみないとわかるわけはないんだけど。
たぶん、今後繰り返しみることになると思う。この映画をみてほんとうによかった。誰かとこの映画について話すことは、僕にとってとても重要なことなのではないかと思う。