中学生のとき、お年玉かなんかをためてエレキギターを買った。最初、ギターマガジンなどみて、書いてあることを試そうとしたのだけど、全然わからなかった。なかでもチョーキングというのがまったくわからなかった。ロックギターには欠かせない、ウイーンと連続的に音程をあげるテクニックなのだが、今みたいに教則ビデオやネットもないし、「弦を持ち上げる」とか書かれても、どうやるのか見当もつかなかった(弦をつまんで持ち上げたりもした)。で、ちょっとヤマハに習いに行ったのだが、先生に見せてもらったらすぐにわかった。でもまだできない。指一本じゃ弦は動かない。でももう一本指を添えるとウソみたいに簡単にできる。これには目からウロコが落ちた。あとアームの使い方も全然わからなかったが、先生がやってるのをみたら一瞬でできるようになった。エレキギターやったことない人には何のことだかわからないかもしれないが、こういうこと、仕事上でもよくある。わかってる人から見るとなんでもないことにつまづいて先に進めないということ。昔の人が「コロンブスの卵」なんて表現したようなことだな。親切なマニュアルとか、やさしい指導者がそばにいると、こういうことで悩む時間は省けると思う。でも、一見くだらないこういう壁に、自分の頭で考えて試行錯誤することがオリジナルなものへの道のような気もする。そんなことやってるうちにどんどん時間たっちゃって、飽きてやめちゃったりもするんだけど。でもこういうことで粘ることってだいじなような気がする。そうでも考えないとやってられない。それに、どうも、サイエンスの世界をみていると、自分の頭で考えたオリジナルの人は絶対強いのである。最初に何かを編み出した人は、そのテクニックなり考え方が陳腐になったあとも、なぜか強いような気がする。これはやはり試行錯誤の蓄積があとからも効いてくるということではないのかなあ。僕の恩師が、出会った日に僕にくれた言葉は「あわてる乞食はもらいが少ない」だった。もう一度この言葉の含意を噛み締めてがんばろうと思う。
Desperado



僕にとっては、パットといえばマルティーノなんです。






それにしても、高津の戦力外通告、厳しいなー。すごく残念。なんとかもう一度他のチームで復活してほしい。オリオールズに来ないかな。