今日はスミソニアンのMuseum of the american indianに行ってきた。museum of american historyに行こうと思ったのだが現在改装中で再来年まで入れないみたいだったので。インディアン博物館は確か去年オープンした。あの界隈で一番新しい博物館。ライムストーンのとても美しい建物。ネイティブアメリカンの民芸品のようなものをみてもあまり感動しないので、ツアーに参加した。ツアーはものすごくよかった。立派な建物よりも貴重な展示物よりもあのインディアンのおばさんの学芸員の存在のほうがずっと価値があると思った。ごく簡単な歴史、文化、そして現状についての話。1時間くらい全く退屈しなかった。特に彼らがなぜ文字を持たないかということについての話がよかった。言葉というものはvibrationそのものなのだと。なので、本来人から人へ伝わるものであって、それを文字にしてしまうとパワーがなくなってしまうと彼らは考えているらしい。その通りだと思う。この話を聞いて真っ先に思い出したのが僕の職場のボスのこと。オレは論文など読まないと言っていたのを聞いた事がある。しかし人の話を聞く機会には、演者の有名無名にかかわらず非常にまめに出席し、本当によく聞いている。たぶん、今日ガイドが言っていたこともボスの方針に通じることなんだろうと思った。あと、よく言われる話だが、インディアンには土地を所有するという考え方がないとか、いわゆる宗教がないとか、あと王様のような一人の絶対的な権力者を持たないとか、物事をdoctrineにしてしまわないとか、そういう話が面白かった。西洋の人たちの何がすぐれているかといってこのdoctrineをまとめ上げる能力につきるだろうな。それはアメリカで仕事をしていると日々痛感するのである。すべて理詰めですすめる彼らのやり方ではとても彼らにはかなわないのだが、科学の世界にいても、世界を解釈する方法はそれだけではないはずと僕はどうしても思ってしまう。僕はネイティブアメリカンに近いのかもしれない。アメリカ政府や白人がいかにこの人たちにひどいことをしたかということも述べられていたが、こういう話は一般にどれだけ知られているのだろう。今日はほんとうにツアーに参加してよかった。ただ展示物をみたって僕には何もわからない。誰かの言葉によってものに息がふきこまれるのである。これから博物館に行くときはかならずツアーに参加することにしようと思う。

Room Full of Mirrors: A Biography of Jimi Hendrix

Room Full of Mirrors: A Biography of Jimi Hendrix

家に帰った後近所のタワーレコードの閉店セールにでかけた。全品20%引きだがCDもDVDも高くて買う気がしない。閉店してしまうのはさびしいけどこれも時代の流れなのかなと思う。一つだけ、ジミヘンドリックスの伝記を買った。忘れていたが、この人は確か身内にインディアンの人がいるんだったっけ。あと僕と誕生日が同じ。ちょっとずつ読もうと思う。