Mission

KT492005-05-29

今日はまたLibrary of Congressに行ってきた。これは世界最大の図書館だって。道理で頼んだ本が出てくるまで時間がかかるわけだ。15世紀に木版で刷られた本とかが展示してあって驚いた。本というのは500年ももつものなんだ。本日コピーしたのはReport of the United states education Mission to Japanという、戦後日本の教育施策についての提言。アメリカ人に漢字やかながどう受け止められていたのかを引用するために必要だった。なかなかいいネタがみつかった。「漢字のせいで大半の日本人が教育を受けるチャンスを奪われている」、とか、「3つの提言がある:①漢字の大幅な削減、②漢字の完全な放棄、③漢字とかなの完全な放棄およびローマ字の導入、この3つからのチョイスは難しいが、このMissionとしては、やがては漢字は日本人の書字システムのなかから放棄されるべきものと信じる」とか。Missionという概念は日本人の思想にはないものだと思う。キリスト教の伝道からくるものなんだろうが、ぼくにとっては「おせっかいな人たち」という感じ。シュバイツァーのアフリカ土人に対するスタンスを髣髴させる内容であった。ほんの60年前にこんなことが真剣に考えられていたとは驚くべきことである。漢字がなくならなくてよかった。

水と原生林のはざまで (岩波文庫 青 812-3)

水と原生林のはざまで (岩波文庫 青 812-3)

この本の中の土人という言葉が不適切だということで新版を出すとかいう騒ぎがあったらしいが、この騒ぎを起こした人はこの本を読んだことがあるのだろうか。内容からし土人という言葉はぴったりなのに。


図書館周辺の写真をとったのであとで貼り付けてみようと思う。