昨日The 40-Year-Old Virginをみた。実におもしろかった。笑える映画なのだが、単に童貞を笑うというだけの映画ではない。童貞がばれたことにより生まれた友情の描き方がよい。経験豊富な友人たちが女のくどき方とか、性に関する持論を展開したりなど余計なお世話をしてあげるわけだが、それが人それぞれ違っていて、そのバリエーションがとても面白い。で、みんなけして自分の性生活に満足しているわけではないというところもまた考えさせられるものがある。主人公は真面目で人付き合いや会話が下手で、フィギュア集めたりゲームにはまってたりと、どことなく日本人男性を思わせるところがある。でもオタクって感じじゃない。キモい感じもあまりない。ポルノなんかも嫌いで、清潔感がある。彼はビンテージのフィギュアもたくさん持っていて、小学生の頃から開封していないものもある。それがいかに貴重で困難なことかを力説する場面がある。それが本人の童貞のメタファーのようになっていて、童貞が貞操に近いものに思えてくる。性に関するごたごたで右往左往する周りの人たちとくらべて童貞が必ずしもかっこわるいものだとは思われなくなる。さらには童貞の主人公がとても魅力的に映るようになる。その流れがとてもいい。僕の英語力ではなかなかジョークなんかはフォローできないが、これが全部わかるとさらに面白い映画なんだろうなと思う。DVD買うかも。それくらいよかった。