20日とか、すぐに過ぎてしまう。

この間もいろいろあった。祖母が亡くなった。親戚の皆さんに久しぶりに会った。祖母の子供が4人、孫が5人、ひ孫が6人になっていた。葬式仏教は悪くないと思った。初七日法要を繰り上げて行います、とか、焼香を繰り返しさせられたりとか、若いころだったらえらそうに憤りを感じたかもしれないけど、葬儀屋の言われるがままに、つつがなく流れていく葬儀の時間を血族で共有することはけして悪くない。

それとは別に、オレにはやはり仏教が必要だ。最近、不安と焦燥に駆られて目が覚めることが多い。そのとき、10分でも座禅をすると少し楽になる。半年前に一回だけ参禅させてもらった小池龍之介住職の新刊、さっき届いた。「貧乏入門」。いい本だった。しかし独身者の視点だと思う。家族持ちにはどう受け止められるだろう。本当に仏道を実践できれば独身者と同じようにできるだろうか。でもそれには家族全員が小池さんの教えを理解しないとだめだろうな。

川久保玲のインタビューが朝日新聞のウェブサイトに出ていた。「いいものは高い。」、「ジーンズ1本が何百円なんてありえない。どこかの工程で誰かが泣いているかもしれないのに、安い服を着ていていいのか。」と。たぶん中国の工場は劣悪な環境なんだろう。安ければいいってもんじゃない。小池さんの本にも通じる内容。あと、川久保玲がショーの前にものすごく不安になるというのもとても生々しい発言だった。
「ほとんど何もない、何か海の中の一つの石を探すような感じですね。ずっと考えているうちに何かこうぽつんぽつんと浮かんできて、ある日それがフォーカスされてテーマらしくなるのがパリ・コレのほんの2、3週間前。いつもその途中で3回ほど、どうしようもなく不安になる。でも誰でも、何を作る人でも同じですよね。そう思ってなんとか耐えています。」

すごく大変そう。みんなこんな感じなのかな。